美術館を後にしてムゼオ・ボルゲーゼ通りを下ると、再び、ピンチアーナ門をくぐります。道順は4枚のマス写真の左上→左下→右上→右下。そして、上のストリート写真がヴェネト通りです。

独特な姿をしている松は“唐傘松”というそうです。おそらく、樹木の種類ではなく、剪定の様式じゃないかと想像しますが、「ローマに来たな。」と思わせ、心に焼き付く姿です。

そして、アーチ型のピンチアーナ門をくぐると、上下車線の仕切り当たりに、城壁とは異なる時代の遺跡がはめ込まれています。や。遺跡かオブジェかはわかりませんが、オブジェと想像するわけは、この白っぽい遺跡の前が“フェデリコ・フェリーニ広場”と、称されているからです。イタリア映画を代表する巨匠の一人ですね、フェリーには。(本当の遺跡ならば、その名称が、広場名称よりも明確に掲示されていてもおかしくないですからねぇ。)

ピンチアーナ門が、ヴェネト通りの終点。そして、終点に設置されたフェリーニ広場。ここから進む通りに並ぶカフェの店先には、フェリーニが活躍した'50〜'60年代イタリア映画のモノクローム・スナップ写真が多数、飾られています。フェリーニ監督の作品「甘い生活(La Dolce Vita)」のプロローグ舞台がまさに、このヴェネト通りであったことは、言わずもがなの納得です。

満開を迎えようとしている花木は、帰宅してから調べましたが、名称わからず。図鑑に記載されている、この時期に満開を迎える花木の仲間ではなく、花を終えて紫色の丸い実をつけているあたりは、ベリー等の果実系の花木かもしれません。

映画の雰囲気を漂わせるカフェの並びが途切れて、通りが大きくカーブした風景が一番上のスナップ写真です。

すっかりと落葉したシラカバ並木。その合間を整然と並んだガーデン・シクラメンが、冬の街に色を足してくれています。

このヴェネト通り、シックで小粋な雰囲気を醸し出していて、中々のセンスを感じさせてくれます。



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