システィーナ通りを東南に向かって、ピンチアーナ通りと交差したら、ピンチアーナ通りを北上する算段でしたが、今回の日程で唯一、道順を従えず、迷いました。レインコートのフードを深く被っていたせいで、視野の両サイドが見え辛く、ピンチアーナ通りに気が付かなかったらしく、気が付いた時点で迷子です。都合良く、通り標識が掲示されていればよかったのですが、叶わず。ヴェネト通りに接し、コンパスと地図を確認すると。ヴェネト通りを北上。少し遠回りをしましたが、ピンチアーナ門に辿り着きました。

ピンチアーナ門をくぐると、開けた視界には広大なボルゲーゼ公園の入口の1つが確認できます。入口と言っても、ゲートがあるわけではなく、遊歩道があり、それは、美術館に続くムゼオ・ボルゲーゼ通りなのです。 

15時予約の集合時間、14:45ジャストに美術館到着。地下受付フロアは、スペイン広場よりはるかな数の見学者が集まり、ちょっとした人混みでした。

下に並べた絵画と彫刻の作品リストは、美術館図録ではありません。ワタクシが再会を楽しみにしているリストです。ボルゲーゼ美術館は、館内撮影禁止です。これらの作品サンプル画は、拙宅の過去の資料をご参照ください。ボルゲーゼ美術館資料
【ラファエッロ】
キリスト降架
(Trasport del Cristo)
一角獣を抱く貴婦人
(Dama con l'unicorno)
ある男の肖像
(Ritratto d'ignoto)
【カラヴァッジョ】
馬丁の聖母
(Madonna dei Palafrenieri)
果物籠と青年
(Ragazzo con il cesto di frutta)
バッカスに扮した自画像
(Autoritaratto in veste di Bacco)
ゴリアテ(自画像)の頭を持つダヴィデ
(Davide con la testa di Golia(Autoritratto)
聖ジロラモ
(S. Girolamo)
荒野の洗礼者
(Il Battista nel deserto)
【G.ベルニーニ】
ダヴィデ (Davide)
アポロとダフネ
(Apollo e Dafne)
プルートとプロセルピーナ
(Pluto e Proserpina)
エネアとアンキーゼ
(Enea e Anchise)
18のローマの皇帝

【ティツィアーノ】
聖愛と欲愛
(Amor Sacro e Amor Profano)
観賞を堪能しました。個人的な好みで言うと、ここでは、ラファエッロの作品よりも圧倒的にカラヴァッジョの絵画に魅了されました。リアルな緻密さの中に自虐性と哀愁が描かれているような印象を与えるカラヴァッジョが切なくて、切なくて、胸に両手を当てて立ちすくむ思いで観賞しました。


美術館を後にして、松並木の来た道を歩くと、背後でズコンという音がしました。雨に濡れた砂利道ですのに、音が響き渡る落下物の正体は、“松ぼっくり”でした。拾い上げてみると、掌大の巨大松ぼっくりです。重さもかなり感じます。予告無く落下する松ぼっくり。頭を狙い撃ちされなくてよかったです。




BACK note・0209 NEXT